こんばんは。吉田けいすけ(北区議会議員)です。
8月…!
塾は絶賛夏期講習中で、私もちょくちょく授業に出ています。
しかし、職業病なんでしょうか。公民の授業になると”現代社会の諸問題について中学生の世論”が気になって、しばしば塾内世論調査をしております。
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昨日は、中学3年生公民の授業にて「基本的人権」の章の平等権、男女平等について学習しました。
男女雇用機会均等法(職場での男女平等を目指す)
男女共同参画社会基本法(社会での男女の参画を目指す)
これらの法律を学習しますが、気になったのは中学生の、性別による固定的な役割分担意識です。
私の親世代以上だと、「男は仕事、女は家事育児」という価値観の元で生活してきた方が多いと思います。私の家族もそうでした。
しかしながら、結婚した私の友人の話を聞くと、共働きで、家事は分担、が当たり前のようです。
私の世代ぐらいになると、固定的な役割分担意識は低く、現在の生活に適した考え方を持つ方が多いのだと思います。
それでは、今の中学生の意識はどうなのか。
・仕事
・家事
・子育て、教育
と3項目で中学生男女に質問してみました。
結果は、全員が父、母、母と回答。
しかしながら、仕事は両親共にしているし、家事も一部父親がしている、そして、お父さんに勉強を教わっていると多くの子が答えました。
私は、特に若い家庭で、固定的な夫婦の役割分担がなくなりつつあるが、最終的に責任をもつのが「父は仕事、母は家事育児」という考え方から全く抜けていないのだと感じました。
私は、仕事も家事育児も夫婦分担派ですが、深層心理として、
「仕事を辞めることなど絶対に許されない。なんとしても家族を養わなければならない。なんなら大学でも実学を学ぶべき」
という意識がありました。周りの友人も似たような考えの人が多いように思います。
一方で、誤解を恐れずに申し上げると、女性の友人には、
「好きなことをやっていきたい。復職しやすい資格を取りに大学に行く」
という人が一定数います。
もちろん、男女ともにそうでない方もいますが。
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子育てを経た女性の再雇用が正規社員だと難しい現状や、男性の育休が取りにくい社会であることが、社会の共通認識を変える阻害要因だとは思います。
一方で、教育現場に目を向けると、
・産休育休でいなくなったのはいつも女性の先生
・家庭科の先生はずっと女性
・校長はいつも男性
もちろん、慣習の壁があり、先生方の志向もあることは分かります。
さらに、教育内容に目を向けると、
・国語の小説は男の子主人公で、女の子は登場人物(逆はほとんど見たことがない)。父が仕事をし、母が家で待っているという家族構成
・歴史の登場人物はほとんど男性(仕方ないのかもしれないが)
このようなことが、何の違和感もなく子ども達の学習現場で提供されています。
これだけでも固定的な役割意識が、十分に子どもの深層心理に植えつけられると思います。
法整備を行うにしても、将来世論をつくるのは今の子どもたちです。
現状の教育現場、教育内容が変わらなければ、本質的な役割分担意識の払拭は難しいのではないかと考えます。
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政治と教育、どちらが日本を変えるか。
この問いは立候補を考えたときからずっと持ち続けています。
しかし今は、教育をかえることこそが、未来に生きる人の考え方を変え、結果として政治が変わるのではないかと考えています。
政治家の立場でしか変えられない教育があるから、政治家になったのだという初心を思い起こしつつ、今後ともしっかりと活動してまいります。
男女共同参画社会基本法について詳しくはこちら↓