維新政策勉強会!緊急事態と憲法

コロナ

こんにちは。吉田けいすけ(北区議会議員)です。

 

昨日と今日と、大阪にて日本維新の会の政策勉強会が開催されました!!

その中のテーマの一つ、「緊急事態と憲法」についてまとめたいと思います。

(講師:関西学院大学大学院司法研究科教授 井上武史氏)

 

各国のコロナ対応について

いわゆる緊急事態宣言発令をするにあたって、憲法上の「緊急事態条項」の有無によって変わってきます。大きく分けると以下の3種類。

 

①憲法の緊急事態条項を適用した国(イタリア、スペイン、スイス)

②憲法に緊急事態条項があるが、法律で対応した国(フランス、ドイツ、韓国)

③憲法に緊急事態条項がほとんどなく、法律で対応した国(アメリカ、カナダ、イギリス、日本)

 

①憲法の緊急事態条項を適用した国(イタリア、スペイン、スイス)

イタリアの場合

大前提として、議会の委任がなければ、法律の効力を有する命令を発することができません

しかし、緊急時においては、政府がその責任で、法律の効力を有する暫定措置を取ることができます。

その際、議会は解散されている場合でも招集され、5日以内に集会すると規定されています。

また、60日以内に法律に転換されなければ、はじめからその効力を失うとも規定されています。

 

政府発令⇒法律 

初動措置を認める。事後承認

 

今回は、2月23日に緊急法律命令(法律と同等の効力を有する命令)発令。3月4日には上下院で修正のうえ可決されました。スピード感を持った事後承認ですね。

 

 

②憲法に緊急事態条項があるが、法律で対応した国(フランス、ドイツ、韓国)

フランスの場合

政令ではなく、法律によって衛生緊急事態が宣告されました。

政令でもできることを、わざわざ法律で行っています。

政府<国会 という大原則から

政令<法律 と法律の優位性を尊重しています。

 

今回、衛生緊急事態が閣議を経た政令によって宣告されましたが、各措置について議会は報告を受け、1か月を超える緊急事態の延長は法律でのみ許されると規定されています。

特徴として、

政府の初動対応を容認しながら、議会の事後的統制がかけられている点

政府と議会の共同責任体制となっている点

 

フランスでは、政令に関してしっかりと事後に統制をかけているのに比べ、日本は今回のコロナ禍において、政府に対する議会の関与が低いと言えるでしょう

ですがそれでは、政令に対して国民の声を反映することができない。(事後に国民の判断を受けることができない)ため、独裁的になっていく可能性を秘めています。立憲主義の危機…ともいえるのではないでしょうか。

 

また、裁判所の関与も違います。憲法裁判所と行政裁判所が、政府の措置の合憲性・合法性を審査します。

その他にも、これはお国柄なのかもしれませんが、「外出の禁止」の特例として「家族又は健康上の理由で不可欠である場合は外出を許される」とされています。日本では、コロナ禍のなかで、親の死に目に会えなかったり、別居親子の面会交流が断絶されていたことと比べると対照的ですね。

 

フランスの緊急事態措置まとめると

〇政府に初動措置を認める

スピーディな対応が可能

〇議会・裁判所によるブレーキもかける(事後)

政令に民意を反映、人権侵害など憲法違反を防ぐ

 

今後、日本においても緊急事態において

政府に対する議会のコントロール、国会の事後承認体制、裁判的統制をしていく必要があります。そして、意思決定をスムースに行いながらも、民意を反映し、人権侵害を起こさない。そのような法改正が求められます。